伊豆のスーツ切替時期 — 「6月からウェット」で寒い思いをする確率をサイト別に出した

2026-03-09

「6月からウェットでいいよね?」— 伊豆ダイバーが毎年する会話ですが、答えは行き先次第です。黄金崎なら迷わずYES、富戸なら五分五分——同じ伊豆でこれだけ違います。 伊豆5サイト・実測12,662件(2006〜2026年)で、「その月にウェットで行って20°C未満(=一般にドライ推奨とされる水温)に当たる確率」を数えました。

結論の表: ウェットで行って「寒い」に当たる確率

月黄金崎平沢神子元伊豆海洋公園富戸
5月89%81%85%98%95%
6月5%16%29%48%51%
7月0%1%10%17%11%
10月1%0%0%0%0%
11月28%11%13%1%14%
12月79%82%69%65%84%

数字は各月の全実測のうち20°C未満だった割合。ここから言えることは3つです。

  1. 「6月からウェット」はサイト名とセットでないと意味がない。 黄金崎なら5%(ほぼ安心)、富戸なら51%(五分五分)。同じ伊豆・同じ月で10倍違います。
  2. 全サイト共通で安心なのは7月から。 それでもIOPは17%、富戸11%残ります(後述の冷水湧き上がり)。
  3. 秋は10月まで満場一致でウェット(全サイト0〜1%)。11月に最初に冷えるのは意外にも黄金崎(28%)です。

なぜサイトでこんなに違うのか

浅い湾の黄金崎は「早く温まり、早く冷える」——6月に真っ先にウェット圏入りし(20°C未満5%)、11月に真っ先にドライが欲しくなる(28%)。逆に外洋の神子元と深場に面した富戸・IOPは温まりが遅い。とくに神子元は6月の実測レンジが15.5〜24.7°Cと広く、平均20.9°Cという数字のわりに賭け要素が強いサイトです。

もうひとつの伏兵が夏の冷水湧き上がりで、IOPは7月でも18°C未満が10%あります。「7月=夏の水温」と思って3mmで行くと当たる罠です(この「真夏こそ水温が読みにくい」構造は別記事で検証しています)。

年間タイムライン(月平均ベース)

  • 2〜3月(15〜16°C): 最寒。富戸15.1°C(2月)。ドライ+厚手インナー必須。ただし透明度は年間ベスト級で「寒いけど綺麗」の季節
  • 5月(17.7〜19.0°C): 上がり始めるがまだ8〜9割の日が20°C未満。ドライ継続が無難
  • 6月(19.8〜22.1°C): 切替月。上の表でサイト別に判断
  • 8〜9月(23.5〜26°C前後): ピーク。最暖月は多くのサイトで8月ではなく9月(富戸24.9°C・神子元25.1°C)
  • 10月(23.5〜24.3°C): 隠れた当たり月。夏並みの水温+全サイトで20°C未満ほぼゼロ。気温だけ下がるので空いています
  • 11月(21.0〜21.7°C): 悩む月。寒がりはドライへ
  • 12月(18.1〜19.0°C): 65〜84%が20°C未満。実質ドライシーズン入り

タイプ別のおすすめ切替時期

タイプ春(ドライ→ウェット)秋(ウェット→ドライ)
寒がり7月から(全サイト安心圏)11月上旬(黄金崎は10月末)
標準6月: 黄金崎・平沢なら可 / 富戸・IOPは7月11月中旬〜下旬
寒さに強い6月から全サイト可(神子元は当日の実測確認を)12月上旬

行き先の直近の実測は過去データアーカイブで、厚さの目安はウェットスーツ厚さツールと厚さ早見表でどうぞ。

免責: 20°Cという境界は業界の慣行的な目安で、体感には個人差があります。低水温はDAN JAPANの報告にある通り事故要因になり得ます。現地ショップの助言を優先してください。

データソース

  • 水温実測: 当サイトのデータベース(伊豆5サイト 12,662件、2006〜2026年。アーカイブで閲覧可)
  • 海面水温の広域傾向: 気象庁 / 低体温症: DAN JAPAN

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