大瀬崎「湾内vs外海」の透明度格差を徹底解析【同じ場所で3m差の謎】

2026-03-15

伊豆半島西岸の大瀬崎は、関東ダイバーにとって最も身近なスポットの一つ。しかし「湾内」「外海」「先端」の3つのポイントで、同じ日・同じ場所なのに透明度が大きく異なることをご存知ですか?3,381件の実測データを分析した結果、湾内7.6m vs 外海10.6m vs 先端10.5mと、年間平均で約3mの差があることが判明しました。

7.6m

湾内(2,016件)

10.6m

外海(931件)

10.5m

先端(434件)

データ期間:2019年6月〜2024年1月

月別透明度比較:3地点を並べて見る

湾内外海先端差(外海−湾内)
1月11.8m12.8m13.2m+1m
2月10.7m12.6m13.6m+1.9m
3月8.6m11.1m10.5m+2.5m
4月6.6m9m9.2m+2.4m
5月7.8m10.4m12.3m+2.6m
6月7.5m11.5m11m+4m
7月6.5m8.7m8.7m+2.2m
8月5.9m10.3m8.9m+4.4m
9月6.5m10.9m8.8m+4.4m
10月6.5m9.7m10.6m+3.2m
11月7.8m10m9.9m+2.2m
12月9.5m12.8m13.3m+3.3m

発見:差が最大になるのは夏(8月)で+4.4m

8月は湾内5.9mに対し外海10.3m——差は4.4m。夏に湾内が大きく濁る一方、外海は比較的クリアを維持。冬(12〜2月)は差が縮まり、湾内も10m以上になる月があります。

なぜ同じ場所で3m違うのか?

湾内:閉鎖的な地形が濁りを閉じ込める

大瀬崎湾内は三方を陸に囲まれた半閉鎖的な地形。砂泥底で、ダイバーのフィンキックや波の攪拌で巻き上がった堆積物が滞留しやすい環境です。また、河川や地下水からの淡水流入も濁りの原因。駿河湾の奥にあるため外洋水の入れ替わりが遅く、一度濁ると回復に時間がかかります。

外海:外洋水の直接的な影響

外海側は駿河湾に面した開放的な地形で、潮通しが良い。黒潮系の外洋水が比較的入りやすく、プランクトン濃度が低い清澄な水が流入します。岩礁底のため砂の巻き上がりも少ない。

先端:外洋水+潮流の合流点

先端は岬の突端で、2方向からの潮流が合流する場所。外海と同等の透明度(10.5m)ですが、冬季は先端が外海を上回ることも(2月:先端13.6m > 外海12.6m)。潮流が強いため上級者向けですが、大型の回遊魚との遭遇チャンスも高い。

大瀬崎ダイビングの選び方

ポイント透明度レベルおすすめの人
湾内7.6m初心者OK講習・初心者・マクロ生物撮影
外海10.6m中級〜ソフトコーラル・ワイド撮影・透明度重視
先端10.5m上級回遊魚・ドリフト・冬のクリアウォーター
クリアな海を楽しみたいなら外海を選択。冬(12〜2月)は湾内でも10m以上になることが多く、混雑を避けられる穴場シーズン。

データについて

大瀬崎のダイビングショップ日報から3,381件(湾内2,016件・外海931件・先端434件)を収集。2019年6月〜2024年1月。透明度は各日の最小・最大の平均値。湾内が最も観測数が多いのは、初心者やOW講習の比率が高いため。

参考:駿河湾の海洋環境は静岡県水産・海洋技術研究所のモニタリングデータを参照。

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